5月 2009のアーカイブ
TwitterでのGTD週次レビューに参加して気づいたこと
最近GTDから距離を置いていたのですが(要するに週次レビューをさぼっていたといことです)昨日Lifehacking.jpのTwitterを使ったGTD週次レビューに参加し、改めてGTDのフレームワークの魅力を感じています。
GTDやライフハックということに興味を持ちだしてからかれこれ3年が経ちます。その間にいくつもの書籍・記事を読んだり、いくつものアプリケーションを試したりして現在に至るのですが、週次レビューは身につかないままです。
週次レビューについてもこういうふうに進めたらいいのだろうと頭では理解したのですが、大事なのはそれを1回経験することなのだということを思い知らされました。
それも独自の解釈でやるのではなく、コーチングというか指導を受けながらやるのが格段にいいということです。(先日の堀さんの記事にもあるようにマインドマップについても同じことが言えそう)
Twitterでの週次レビューは参加者のリアルなつぶやきが飛び交い、実際に集まってやるよりも疑問や戸惑いが表出しやすいという利点があったように思います。
そうした疑問や戸惑いにすばやく的確なアドバイスをいれる堀さんがまた非常に場を盛り上げていたことは言うまでもありません。
また、時間を限定して集中してステップをこなしていくというスタイルも非常に新鮮でした。週次レビューで30分とか1時間を割り振って実行したりもしたことがあるのですが、どうしてもひとつのプロセスに大きく時間を使ってしまいがちでした。収集をやり出したら、それだけで30分とか1時間が経つのです。プロセスに分けて、それぞれにデッドラインをもうけないと結局全体として遅延してしまうというのは仕事でも言えるところ。
タスクは細かくして、その細かいタスクに対して時間を設定する、そしてその短い時間にアテンションを集中する。タスクを分解してリストにする意味は実行する時のアテンションを維持するために必要だということかと。
途中離脱してしまいましたが、非常に有益な時間でした。なかなか簡単に本場のGTDのコーチングを受けることはできないですが、想像するにその効果は計り知れないという感じがします。
是非とも第2弾を期待しています。
文章を書くという行為、または創造性について
ブログを毎日書くということにチャレンジして3週間になります。その間、3週間は続けようと自分に言い聞かせての毎日でした。3週間たって文章を書くという行為は思いの外難しいものだということが改めて感じたところです。
文章を書くうえでは次のステップを踏みます。
1. テーマを探す
2. 考えをまとめる
3. 文章にする
まず、テーマですが、これはほぼコレと決めずに書いていくことでだんだんと見えてくるように思うので、最初は漠然でいいのかと思います。私の場合は「創造性」「イノベーション」「組織と個人」なんかがマイテーマなのかと書いているうちに思えてきました。
次に考えをまとめるというところですが、これが非常に苦心するところです。なにしろ、考えとはまとまらないものだからです。無理矢理まとめるわけです。ここで大事なのは時間制限を設けること。なにしろ、考えというのは自然にまとまるわけがないのです。制限がないと結局「もういいや」となります。
最後に文章にするというところですが、つまりはかたちを与えるということです。これが非常に難しい。そしてこの部分だけにフォーカスするとすぐに何も書けなくなります。前段階があっての行為だからです。
そして何より難しいのはこれが一筋縄でいかないというところ。一度で文章にはならないのです。何度も何度も書いては消してということを繰り返さないと、少なくとも私は文章になりません。
この書いては消すという行為が非常に重いのです。なぜなら、一度文字にして形にしたものというのは自分の一部であるわけです。それを否定しないといけない。ダメ出しして、捨てる。そしてまた書く。そしてまたダメ出し。
これって創造するということそのものです。文章であれ、デザインであれ、コードであれ、なんであっても1回ですんなりとはいきません。何度も何度もやり直してやっとひとつのタスクが完了します。それを非効率と言い切るわけにはいきません。なぜなら、1回ですんなりいくということは自分にとってすでにそれは壁でないということで、壁を越えようとしない限り成長はないからです。
文章を書くということほど創造性を要求されるものはないと痛感します。
『天才! 成功する人々の法則』を読んで
成功するには個人の努力や資質だけではだめで、運も必要ということはよく言います。ここで言う「運」はどちらかというと偶然その人に降りてきた神からの贈り物という印象です。
また、成功するためには「チャンスを逃すな」「ピンチをチャンスと思え」などともよく言われることです。これもまたルーレットのような「運」を想起させます。
本書のなかでグラッドウェルが成功の条件としてあげているのは「運」ではありません。では何かというと「好機」です。Opportunityです。
そして重要なのは機会というのは誰かによって与えられるものだということです。
運で済ませてしまうと、どうやって機会を作っていくのかという発想にはいきません。あの人は特別だ、あれは天才だということで話が終わってしまうのです。ではなくて「どうしてあの人は特別なんだろう?」ということを考えていくのが大事だということ。
そして成功者を増やすためには機会を平等に与えるということが何より大事です。
機会があり、そこに努力が重ねられてようやく成功はあります。もし、この社会が平等な社会を謳うのなら、機会を増やしていくことを真っ先に考えないといけないことです。
本書にはまだまだ示唆をもらいました。思いつく限りまた書いていきたいと思います。
フォーカスを維持するということ
大きなタスクは小さく砕くのが効果的だというのは頭では理解できるのですが、実際問題としてどのレベルまで小さくするのかは難しいところです。小さくしたとしても、そのひとかたまりがすぐに片付くものでもなかったり。
そんなわけで私はGTDをしていてもテキパキと仕事が片付いていくという感覚を持ったことがあまりありません。
考えてみると文章を書いたり、コードを書くということはタスクを一定の大きさ以上に小さくすることができないものだと言えそうです。
実際、両方に共通していることはいくつもあります。
ざっと思いつくだけでも・・・。
- 全体との関係を常に考えなければならない
- どちらも完成までに長時間を要する
- ひとつのタスクを片付けるのにまとまった時間が必要
- 集中力を要する
- 集中した状態に持っていくまでが難しい
文章を書くにしろ、デザインするにしろ、コードを書くにしろ、企画書をまとめるにしろ、それぞれ同じような傾向があるように思います。
集中力、アテンション、フォーカスなど色んな言い方がありますが、要するにのめり込んでいる状態というのが不可欠だということです。
調子が出てくるまでに時間がかかるとしても、調子が出てきたら休まなくてもどんどん進むというのも特徴です。インスピレーションが降りてくるなんて言いますが、そういうのは何もアーティストに限ったことではないのでしょう。
ある意味、創造性というのはそういうものなのかもしれません。
大事なのは自分の調子を知ること、そして調子の良い時にバーストするということなのだと思います。要するに「やるときにやる」ということかと。
GTD的にはいくつもNextActionをつくって、それを片付けていくというよりはひとつのアイテムにじっくりと取りかかるという感じかもしれません。一つのアイテムをDoneするのに数日を要したり。
なので、最近はリストをあまり見返すことがありません。週に一度リストを見直すということはやりますが、それで十分だという感じです。
GTDはフォーカスを常に一定にしておくためのシステムなのでしょうね。
デザイナーが世界を変える

もう何度も繰り返し見ているビデオを今日は紹介したいと思います。
それはTED.comのジャチェック・ウツコは問う「デザインは新聞を救えるか?」というものです。もしデザイナーであれば、見終わった後に非常に勇気づけられるはずです。
誰でもデザインという言葉を知っています。しかし「デザインって何?」という質問にすんなりと答えられる人は多くありません。私もそうです。
プレゼンテーションのなかでジャチェックは言います。
So first you ask a big question: why we do it? What is the goal? Then we adjust the content accordingly. And then, usually after two months, we start designing. My bosses, in the beginning, were very surprised. Why am I asking all of these business questions, instead of just showing them pages? But soon they realized that this is the new role of designer: to be in this process from the very beginning to the very end.
何のためにやるのか?目標はどこにあるのか? そこから内容を調整していきます その後、大抵2か月後くらいにデザインを始めます 私の上司らは初めはとても驚いていました ただ原稿を見せるだけでなく、なぜこんな ビジネスみたいな質問をしてくるのだ、と。 でもじきにこれがデザイナーという新たな役割だと気付きました プロセスの最初から最後まで関わることです
そうです。プロセスの最初から最後まで関わること。見栄えだけをよくするのがデザイナーじゃないのです。
design can change not just your product. It can change your workflow — actually, it can change everything in your company; it can turn your company upside down. It can even change you.
デザインは商品を変えるだけではなく ワークフローも変えることができる、というより会社の全てを変えてしまえる 会社をひっくりかえすことができる あなた自身をも変えてしまえる
You just need inspiration, vision and determination. And you need to remember that to be good is not enough.
必要なのはひらめきと、ビジョンと、決断力だけです そして、ただ「良い」だけでは足りないと 覚えておくことです
デザインは全てを変えることができる。そしてそのために必要なのはひらめきとビジョンと決断力。「良い」では十分じゃない。最高を目指せ。
面白いのはよくあるチームワークや協働の美徳については言われていないところです。彼は利己的にあくまで自分のアーティストとしての主張、自分なりの現実の解釈を貫き通したということです。
ここから学べることはなんでしょう。それは何を言われても考えを曲げない信念こそが何よりもデザイナーには必要なのだということではないでしょうか。
そして自分の仕事を狭めないと言うこと。ここからは営業の仕事だ、ここまでが自分の仕事だというふうに自分の領域を決めてしまう人は決してデザイナーにはなれない。壁から手を通し全てを自分のビジョンに近づくよう持っていくことができて初めて変革が可能だということ。
Give power to designers!
Worktrekで日々の調子を知る

私は今年からレバレッジ・オーガナイザーで記録をつけ続けているのですが、ひとつの傾向として面白いことがわかりました。一日一日に総合評価を○か×かでつけるのですが、その数がだいたい月に半々になるということです。
つまり、月の半分は調子が乗らず、半分は調子良く行っているのです。バイオリズムというのは確かにあって、毎日が絶好調という人はおそらくいないでしょう。なんとなく今日はだめだな、調子がでない、エンジンがかからない、そんなときは誰にでもあるのです。
私は記録から月の半分がそういう調子であるということがわかったことで調子の出ない日にもそれを受け止めることが容易になりました。調子の良いときもあれば悪いときもある。それは真理なのですが、それが数値でもって記録からわかるとより腹に落ちます。
カレンダーや手帳でも実践できることなのですが、例によってウェブアプリでより簡易に調子というものを俯瞰できるツールがあります。
Worktrek
http://worktrek.com/
これはお勧めです。
日の出を意識すると早起きが楽しくなる
早起きの習慣化は意外に難しいものです。私も毎朝5時前後に起きるようにしているのですが、なかなか一定しません。
朝すっきり目覚める方法というのによく書かれているものに朝日を浴びるというのがあります。光を浴びることで脳が目覚めるというわけです。
しかし、日の出の時刻というものを私たちはどれほど意識しているでしょう。私はほとんど気にしたこともありませんでした。
上記のグラフはこよみの計算(日の出入り、月の出入り、南中時、太陽・月・惑星の高度・方位など) というサイトで計算した毎月1日の大阪の日の出をグラフにしたものです。
1月 7:05
2月 6:56
3月 6:28
4月 5:46
5月 5:08
6月 4:46
7月 4:48
8月 5:08
9月 5:31
10月 5:52
11月 6:18
12月 6:46
一番早いのが6月の4時46分で、1月が7時5分と一番遅いということがわかります。その差2時間と19分です。
冬の朝は起きづらく、夏の朝はわりと目覚めやすいということがあるとすれば、こういった周期と関係しているのかもしれません。
普段、自然というものをあまり意識せずに暮らしていますが、日の出を見るということは大きな意味で自然を感じる機会になりそうです。
ちなみに日の出の起床に関心を持たせてくれたのはこの本です。立ち読みですが。
時間の使い方はその人の生き方そのもの
一日一日の時間というのは累積してその人の人生になります。時間を無駄にするということは人生を無駄にしていることに他なりません。
僕は、自分の時間が無駄に使われるということに対して、若いころから強い怒りを覚えていました。
梅田望夫氏は「時間の使い方にセンシティブになれ」と言っています。それが個人の戦略性を決めるとも。戦略性とは「どんなふうに生きたいのか」という理想に向かってどういう行動をとるのかということを決めているものだと思います。
つまり、理想があってそこに到達したいという情熱を持っているからこそ、一流のアスリートや音楽家、小説家、なんであれ成功している人たちというのは時間の使い方にセンシティブです。無駄にしている時間がないのです。
「時は金なり」というのは、そうした価値変換に間接的に効いてくる時間を含めて無駄にしてはいけないということを言っているのでしょう。つまり、人生を無駄にするな、と。
Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life. Don’t be trapped by dogma — which is living with the results of other people’s thinking.
理想を持っていれば時間を無駄にすることはないのかとも思います。夢や希望があって、そこに真っ直ぐに突き進んでいる人たち、そういう人たちを思い浮かべた時に彼らが時間を無駄にしているとは思えません。
逆に言えば夢や理想がなければ、時間の使い方にセンシティブになれるはずがないのです。どこへ向かうべきなのか、どこに向かっているのかがわからずに一歩一歩の歩みに対してセンシティブになれといっても難しいように。
夢のない人たちが夢のある人たちの時間を奪っている。多くの会社勤めの人たちが感じるであろう不合理な会議や打ち合わせがなくならないのは、誰も理想を持って生きていないからではないかと感じます。
そしてそこを突き詰めていくと社会に蔓延する「希望のなさ」に行き着いてしまうのです。
疑問を持たないことの怖さ
この新型インフルエンザに対する過敏な人々の対応にはいろいろと考えさせられます。特に毎日目にするマスクの着用率に異常さには正直寒気がしてきています。
人々の主張はこうでしょう。
- しないよりはしたほうがいいんじゃないか
- みんなしているじゃないか
- 万が一のこともあるし
特に怖いのが「みんなしているじゃないか」という右に倣えの考え方です。普段からそのような思考で行動している人というのは実際多いことは感じていましたが、今回内に隠していたものが一気に露わになったという印象を受けます。
メディア・リテラシーだとか、リスク・リテラシーだとか言いますが、結局それは「知ること」と「利用すること」の両方を指しています。知っているだけでもダメで、それを適切な場面や機会に使うことができないといけないわけです。文字を知っているだけではダメで、読んで書くことができなければ能力とは言えないのです。
この能力というのはもちろん学習して身につけていくものです。訓練によりリテラシーを身につけていくのです。
情報というものをインプットし、プロセスして、アウトプットする。つまり、知ることで考えて行動する、ということです。このプロセスの「考える」ということをしなければどうなるでしょう。与えられたままに行動するということです。
つまり今回の例で言えばこうなるということです。
情報:みんながマスクをしている
判断:だから自分もマスクをしよう
思考というプロセスが欠けているのです。思考というプロセスを踏めばこうなるかもしれないのにです。
情報:みんながマスクをしている
思考:マスクって効果あるの?
判断:マスクの感染効果について調べよう
自分以外は馬鹿だと言っていると受け取られるかもしれません。不快に思う方がいるかもしれません。
しかし、与えられたままに行動するということは本当に怖いことです。まるでそれはロボットみたいです。
なぜみんな考えないのか?疑問に思わないのか?ということは私にとって解消されない疑問です。
Progressive Enhancement と挑戦可能な社会
先日のジョン・アルソップ氏のプレゼンテーションで触れられていた Progressive Enhancement (以下 PE)は簡単に言えば「高機能なブラウザが登場していて使える環境というのがそろってきたんだから新しい技術をどんどん使っていこう。もちろん古いブラウザーでも基本的なことはアクセシブルじゃないといけないけどね。」という考え方だと受け取りました
かつてはクロスブラウザという「全てのブラウザで見栄えや動きが一緒でなければならない」という考え方があったのですが、もはや破綻していることは誰の目にも明らかです。そうした状況で「新しい技術を採用するのか、それとも普及技術のみに抑えておくのか」ということが議論になります。
開発者はもちろんテクノロジーの進歩に興奮していますから新しい技術を取り入れたいと思います。なのでPEの考え方に賛同するでしょう。ですが、クライアントはどうでしょうか。進歩的なクライアントならまだしも、一般的なクライアントは最新技術には興味がありません。それよりもむしろその技術が普及しているかどうかを重視するのです。
つまり、開発者はPEの考え方にのっとり、新しい技術を採用したがるでしょうが、クライアントはそんなことを望んでいないという状況が生まれます。
PEを推し進めるにはウェブをひっぱっていくのは誰なのかということが関係してくるように思います。
クライアントワークで普及技術を重視されれば、PEで開発する意味はありません。予算の問題もあります。やたらと開発者の自己満足でPE的に実装したとしても、評価やコストなどのリターンがなければわざわざ面倒を増やすだけだと考えられても不思議ではありません。
一方、英語圏ではPEが盛んです。どんどん、新しい技術を採用していき、普及しているかそうでないかという判断基準はないように思います。端的に言うと “Is it cool or not?” というような印象です。そしてクールな技術を採用したサイトは話題になり、大きなリターンを生みます。なのでどんどんとPE的に開発を進めていきます。評価に繋がるからです。
おそらく、クライアントワークか自社開発サービスかの割合の問題も関係しているでしょう。自社開発サービスであれば、開発者は誰に気兼ねすることもなく最新技術を採用していけるのです。
そのような背景を考えていくと、PEが単に技術的な話題だけではないように思えてきます。リスクテイクできる環境があってこそ、ベンチャーを起こすことができるのです。そして普及よりも何か新しいことに評価と関心を示すムードがあればこそ、最新技術を実装する動きも出てくるのです。
新しい何かを求めるのか。古くても普及していて安心なものを求めるのか。開発の現場でも、そうした個人の考え方・姿勢というものが問われているのだと考えるのは大げさでしょうか。
A List Apart: Articles: Understanding Progressive Enhancement
http://www.alistapart.com/articles/understandingprogressiveenhancement
Progressive enhancement – Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Progressive_enhancement
Progressive Enhancement とは?日本語で訳してみました。 - Web制作系 867867.com
http://www.867867.com/webstandards/29-progressiveenhancement.html
WDEレポートあとがき – Progressive Enhancementについて | クリエイティブ・タブロイド withD(ウィズ・ディー)
http://withd.jp/web/tips/standard/3585.html
Understanding Progressive Enhancement | warikiru
http://warikiru.blogspot.com/2008/12/understanding-progressive-enhancement.html
Adobe Edge: 2009年2月 クロスブラウザからProgressive Enhancementという制作コンセプトへ
http://www.adobe.com/jp/newsletters/edge/february2009/articles/article4/index.html

