公私融合の仕事観 仕事を大切にすること、人生を大切にすること
1999年というとずいぶん昔のような気がします。この10年の間に社会環境、テクノロジーの進化など目まぐるしい変化があったように思うからです。そして私たちの仕事のあり方、働き方においても。
@rashita2さんのツイートで知った森清さんの『仕事術』はその1999年の出版です。にもかかわらず、内容に古びたところがなく、普遍的な洞察に圧倒されます。
この本のキーワードは帯にあるようにずばり「公私融合」です。ここでの「公」は会社・職場であり、「私」はプライベートということです。よく言われるワーク・ライフ・バランスのワークとライフにあたるものだと言えそうです。
この逆のキーワードに「公私混同」があります。「公私混同」するということは私情を仕事に持ち込んだり、仕事を家庭に持ち帰ったりということで、いわゆるケジメがない状態だということであまり歓迎される言葉ではありません。
ここには仕事は仕事、プライベートはプライベートという割り切りがあります。言いようによっては会社での自分は仮の姿であり、プライベートこそ本来の自分だというような。
こうした自己認識のあり方が果たして正しいのかどうか、というのが問題提起なんだと思います。
なぜ、このような割り切る考え方が一般になっていったのでしょう。かつての職人の生き方というのが参考になることは本書でも述べられているとおりです。
私は仕事が「やらされるもの」「仕方なくしなければならないこと」となった瞬間にワークとライフを分ける考えが生まれるのだと思います。好きな仕事であればそれこそ四六時中それをしていたいわけですから、むしろ融合が当たり前となるでしょう。
昨今の自己啓発・自己開発の流れにあるのは「自分がやりたいことで成果を出すために努力すること」です。プログラマやデザイナ、あらゆるプロフェッショナルな仕事を持つ人がプライベートにもそのことを考えていることに不思議はありません。彼らは「やりたくはないけど生活のためにしかたなくすること」と思って取り組んでいるのではないからです。
しかし、現実には生活のためにやらざるを得ない仕事と、成果を出すために努力したい仕事が混在しているのが普通だと思います。このあたりはいかに「やらざるを得ないこと」を「やりたいこと」にしていくかという工夫も必要でしょう。
また、いくら「自分がやりたいことで成果を出すために努力すること」が大事とは言え、それをしないと生き残れないとなるとこれまた厳しいものがあります。
激しく努力する人は激しく報われるのは当然として、ほどほどに努力してもほどほどに報われるという仕組みが幸せなんではないでしょうか。
On page 9:
かつての職人が働いていた組織と現在の職業人が働く組織の構造は大きく異なる。職人は組織に所属していても比較的自由に生活できたか ら、職人であることを守るために貧しさを省みずに仕事を大切にするということがあった。それに対し、現在の成熟社会における職業人は、すでに 享受している生活の豊かさを維持したいために組織から自由になりにく い。一般に勤労者は、職人と違って経済的保証を仕事ではなく組織から得 ているからだ。それで本来の自己主張をためらうことがある。公の仕事に 就きながら「私」を守るには大変なエネルギーを必要とする。
私たちは自由を求めて豊かさを目指したはずです。豊かになってしまったゆえに捨てられないものができてしまい、それが自由を奪っているというのはなんとも皮肉です。
集中できない原因はタスクリストにあるのかも
古くはRemember The Milk、最近ではTeuxDeux など、ウェブアプリからiPhoneアプリ、Macのデスクトップアプリなどタスク管理ツールを数えだしたらきりがありません。
私も一体今までどれだけこのようなツールを試してきたことでしょう。しかし、結局は手帳を使うことに落ち着きました。なぜかというとタスク管理ツールはそれが管理しやすいがゆえにあれこれ弄るのに時間を取られるのです。
WebWorkerDailyにそうした思いを記した一文があり、とても共感したので引用します。
Recently, I realized that I was getting distracted and spending too much time in an unlikely area: my task list. Wait, aren’t task lists a good thing to spend time on? Yes, to a point. However, I realized that I was spending way too much time re-reading my task list to decide which task to tackle next. It isn’t unusual for me to have 10-20 items that I would like to finish, and those items vary in priority and urgency. Every time I completed a task, I had to go back to my task list to pick my next task.
Stay Focused and Avoid Distractions: The Next 3 Things – WebWorkerDaily(以下意訳)
どうもありえないところで気が散って時間を消耗してるって気づいたんだ。そう、タスクリストさ。ちょっと待って、タスクリストに時間を費やすのはいいことじゃないの?確かにある時点まではね。でも、次に何に取り掛かるべきかとタスクリストをつらつらと見るのに時間を費やしすぎているって気づいたんだ。終わらせたいアイテムが10から20個あるのも普通で、そいつらは優先度と緊急度でバラバラなんだ。毎度、タスクを終わらせるごとに僕は次のタスクを引っ張り出すのにタスクリストに戻らなければならなかったというわけ。
私も今までタスクリストを相手にアイテムの並べ替えやカテゴライズなどに多くの時間を使っていました。「次に何をすべきか?」を判断するのに時間を使っていたわけです。そうした時間は集中しているとは言い難いですね。
こうしたタスクリストでの時間の消耗を防ぐには次にやるべき3つのことを紙に書いておくということです。そしてその3つが完了した時点でリストを見直せばいいのです。
タスク管理ツールでも同様にリストのなかから「今日すべきこと」を区別して引っ張り出すことが容易なものがありますが、リストにすぐにアクセスできてしまうのが問題です。「今日すべきこと」を作った時点でロックがかかって、それを完了しないことにはマスターのリストを見ることもできないというようなものがあればいいのですが。
そのブックマークに対して「次にとるべき行動は?」
毎日のウェブサーフィンが一体どのような行為なのか、そこにまつわるウェブサービスやアプリケーションはどのように関連しているのか。そのようなことを一度俯瞰してまとめてみたくマップを作ってみました。
まずブルーの線がインプット元となるサイトやサービスです。
- Feed
- Website
まずなんといっても現在の情報の入手先で一番大きいのがTwitterです。次にメールマガジンも変わらず多いです。そしてもちろんフィード。Google Reader(またはFeedly)で流し読んでいます。Websiteというのは直接ブラウザのブックマークなどから飛ぶサイトです。これはほんの数サイトですが、Feedにいれるよりもむしろ直接購読したいというサイトです。
次に入手した情報をどのように処理されているのかを示したのがピンクのラインになります。このラインは次の3つに分けられます。
公開系
- Posterous
資料系
ブックマーク系
ここでもまたTwitterですね。リンクだけをポストしたい場合にはTwitter、記事のなかで引用したい箇所があったものに関してはPosterousが私のなかでは定番になりました。この2つはパブリックなアウトプットなので公開系と言えそうです。
次にLittle Snapperですが、これはデザインが気に入ったサイトのキャプチャーをとるアプリケーションです。Evernoteは引用というよりも資料的な意味合いが強いもの(データなど)をポストしていっています。PDFデータはDropboxに保存します。この3つに関してはすべて資料系という意味合いが強いです。仕事上、参照することが多いのがこのラインです。
Instapaperは後でiPhoneで読みたい記事をポストしていっています。MediaMarkerは気になった本をことごとくリストに加えていっています。Pinboardはいわゆるdeliciousと同じブックマークサービスなので、後でチェックするサイトや、とりあえず追加しておこうというものまでを入れていっています。この3つはそのままですがブックマーク系としました。
このなかでPinboardをグリーンのラインにしているのはここが情報のターミナルになっているからです。TwitterのFavやGoogleReaderのStar、InstapperでRead Laterしたものなどすべてがここにたどり着きます。ブルーの点線のラインでその流れを示しています。
いかに自分のウェブ上での行動の結果を集約して次の行動へとつなげるかというのがウェブサーフィンのポイントだと思います。集約されたリストを見ることで、次に何をチェックすべきか、何を読みたかったのか、何かしなければならないことはあったか、ということが自然とリマインドされるのが理想です。
【追記】2010/02/02
マップではGoogleReaderからTwitterへStarredを流しているのですが、PinboardがGoogleReaderの吐き出すFeedをパースしてくれるようになったので直接Pinboardへと取り込むことが可能になりました。ますます便利です、Pinboard。
今できることは何か? 結果に対して責任を持つということ
最近読んだプロマネはなぜチームを壊すのか 知っておきたいプロジェクトのヒューマンスキルのなかでプロジェクトマネージャーは「結果に対して責任があるがゆえに、プロセスに対して正しい行動をとる責任がある」ということが再三述べられていて印象に残りました。
辞書で「責任」を調べてみると次のようにあります。
自分のした事の結果について責めを負うこと。特に、失敗や損失による責めを負うこと。
ここには「結果的に失敗した場合に責められること」というニュアンスがあります。誰も責任を取りたがらないわけです。私もずっとそう思っていました。
しかし、結果というのは現時点ではわかりません。成功するも失敗するもそれは現在の行動の先にあるものです。であれば今できることを正しく判断してやるということ以外にやりようがないということです。その結果、やはり失敗したとしてもそれを責めて何らかの罰を与えるというのでは誰も挑戦しないのではないでしょうか。
例えば、親としての責任を果たすということは親として求められるべき義務を現時点で精一杯果たすこと以外にないわけです。将来、子供がどのように育ったとしても結果責めを負うのは「その時その時でベストを尽くしたか?」ということにないように思います。
つまり「責任」の意味を次のように考えることもできるわけです。
結果のために現時点でできるベストを尽くすこと
「責任をもってやれ」というのを「失敗したら罰を受けてもらうぞ」と捉えるか「結果のためにベストを尽くせ」と受け取るかでは全く違います。前者であれば、失敗を避けてもしかたないでしょう。しかし、後者であれば「出来る限りを尽くす」と覚悟を決めることができるのではないでしょうか。
質問を変えれば、人生が変わる
「どうしてうまくいかないんだろう?」
そのように考えることが多く、原因を自分以外のものに知らず知らずのうちに向けていました。曰く、社会であったり、組織であったり。そして「どうしたらこの状況を変えることができるのか」というのが自分にとっての大きなテーマでした。
しかし、最近ふと気づいたのは自分以外の何かを変えることにばかり気をとられて自分のことがおざなりになっていたということです。「問題を見つける→解決に向けて動く」というステップの前者ばかりにとらわれていて、後者のプロセスが欠けていたのではないかというのが今まさに自分に向けられる反省です。
そんなことを思いながら書店で目についたのがこの「すべては前向き質問でうまくいく」という本でした。帯にある「あなたは、批判する人?学ぶ人?批判する人は泥沼にはまり、学ぶ人は未来が開ける!」という文句にこれはまさに今の自分が読まなければならない本だという直感を得ました。そうです。私は「批判する人」になっていたのです。「どうしてうまくいかないんだろう?」というのはまさに批判する人の典型です。
「どうしてうまくいかないんだろう?」ではなく「どうしたらうまくいだろう?」というふうに質問を変える。そのことで思考が変化し、思考が変化することで気分も変化する。大事なのは自分への問いかけだということです。
Change your questions, change your life
直感のとおり、内容はまさに今の自分に向けてのものでした。主人公のベンと自分が重なりすぎて、読んでいて泣いてしまったほどです。しばらく、この本が自分の傍らにあることは間違いありません。もし、私と同じように「どうして?」と日々感じているようでしたら是非読んでみて欲しいと思います。
NottinghamとSimplenoteでシームレスなメモ環境を実現
以前にエントリーでも書いたのですが、私にはiPhoneのメモとデスクトップのメモをシームレスに繋ぎたいという願望があります。現在、momoというiPhoneアプリを使っているのですが、そのメモを見ようとするとウェブサービスにログインしなければならず少々面倒なのがその理由です。また編集を加えるにしてもウェブブラウザ上でしなければならないのは少し使い勝手が悪いのです。
そこで前回、Notational Velocityというノートパッドアプリを使い、ローカルディスクにテキストファイルで保存したものをSimplenoteSyncを使ってiPhoneのSimplenoteに同期させるということを試みたのですが、結局うまくいかず残念なまま終わっていました。
しかし、いよいよNottinghamというアプリがその悔しさを解消してくれそうです。このMac用のアプリケーションはNotational VelocityのインターフェースをOSXらしくすっきりとさせたクローンなのですが、なんといってもSimplenoteとの同期が最初から組み込まれているという点が特筆すべきところです。
まさに私がやろうとしていたこと、やりたかったことです。
iPhone上でメモをとり、デスクトップでNottinghamでその続きを書く。デスクトップで書いた続きをまたiPhone上で編集する。こういったことをクラウドを介することでシームレスにできるわけです。
ここまで読んでいただいた方のなかには「それEvernoteという手があるじゃない?」と思われた方もおられることと思います。その通りです。Evernoteであればデスクトップアプリもありますし、注目のサービスであることに間違いありません。ですが、私はEvernoteにはクリッピングしたものを入れているので、メモがそこに混じるのが好きではないのです。Evernoteはリファレンスというかネタ帳であり、メモはメモという感じでしょうか。
“There is more than one way to do it”
というわけでSimplenoteとNottinghamの組み合わせでしばらくやってみようと思います。ちなみにですが、Nottinghamは自動Syncすると入力中に少し挙動がおかしくなるので手動で同期させる方がいいですね。
Nottingham – The elegant notepad for your Mac
追記:
Nottingham/Simplenoteでしばらく運用してみましたが、Nottinghamで保存した内容がサーバーと同期されないことがありました。 このあたりまだまだ不安が残ります。2010/01/27
努力をせずに努力する – 創造的に生きること
世に不満を持つ人はたくさんいますが、その不満な状態をどうにかしようとする人は稀です。多くの人はそのまま「しかたがない」ということで終わらせてしまいます。偉そうなことを言っていると思われるかもしれませんが、私もそのひとりです。
『勝間さん、努力で幸せになれますか』の読み方 勝間さんに聞く:勝間和代のクロストーク – 毎日jp(毎日新聞)
ここでのキーワードは間違いなく「努力」です。確かに努力すれば成功するというのは嘘です。しかし努力しなければ成功もへったくれもありません。
努力を辞書で調べるとこうあります。「ある目的のために力を尽くして励むこと」
力を尽くすというところで血と汗と涙みたいな話(根性論)を想起してしまうわけですが、なにも力はそれだけではありません。考える力を尽くす。考え尽くすということもまた努力のひとつのかたちです。
不満な状態を誰かのせいにするのではなく、冷静に客観的に現実を理解し、そのためにどうすればいいかを考える。これもまた努力なのです。しかし、どうも言葉がよくありません。代わりになる言葉はないでしょうか?
私は「創造」が努力の代わりになると思います。
勝間さんをはじめ、ライフハッカーと呼ばれる人たちの姿勢は「いかに努力せずに努力するか」というところにあるように思います。
くたびれるような努力ではなく、方法論は自分で考えてほしい。他人の丸コピーは上手な努力と言えない
自分で考える、考え尽くすというところから新しい発想が生まれ、新しい行動へとつながるのです。上手に努力するというのは自分なりの方法論を考えだすということです。
「努力で幸せになれますか」ではなく「創造的に考えることで幸せになれますか」ということなんだと思います。私は幸せになれると思います。むしろ創造的に生きなければ幸せにはなれないとさえ思います。他人と比較して生きることほど虚しいものはありません。
不満がある。不満の原因を考える。ここまでは多くの人がするところでしょう。原因を内に求めるか、外に求めるかの違いはたいして問題ではありません。とにかく、原因がわかったら、次に「どうすればいいか」を考えなければなりません。
とにかく、私はこのことだけは常に自分に言い続けたいと思うのです。
ブックマークサービスをPinboardに乗り換えてみた
ブックマークサービスは基本に戻れ: Deliciousを捨ててPinboardに乗り移る理由
TechCrunchのこの記事を読んで興味をもったのでpinboardを試してみました。私も2006年からdeliciousを使っていて今では3000以上のブックマークを溜め込んでいます。使いこなしているというか、惰性でブックマークしているというところはありますが。なので、特段deliciousに不満があったというわけではありません。では、なぜわざわざ登録が無料ではないこのサービスを使おうと思ったのかと言いますと、次の二つの理由があります。
1.Twitterとの連携
2.生きているサービス
Twitterとの連携
Pinboardに興味を持たれたらまず見てほしいのがFeature Roadmapというページです。
ここにすでに実装されている機能と今後追加される機能とがずらりと羅列されています。このなかで私が注目したのが Auto-bookmark URLs from a Twitter account, IRC channel, delicious, etc.という一文です。Twitterのアカウントから自動的にリンクを引っ張ってきてくれるというわけです。これが非常に私の気を惹きました。というのも気になったリンクをブックマークするよりもTwitterにポストすることの方が最近多くなってきていると感じているからです。
Twitterへポストしたはずだったけど。そう思ってあとで探すのは意外に大変です。twitter検索などを使ってユーザーを絞り込んで検索することは可能ですが、twitter.comからさくっと検索することが(今のところ)できません。
また、ブックマークしたのかTwitterにポストしたのかあやふやな場合もあります。そう考えるとこの二つが統合されているメリットはあるのではないかと思うのです。
ただし、現時点ではTwitterからの自動リンク追加はタイトルの2バイトが文字化けする問題があり、完全ではありません。(2バイト文字化けの件は開発者のMaciejさんにメールしたところ「できるだけ早く解決したいと思う」という旨の返信がすぐにありました!)2010年1月16日12時にフィックスしたとのメールをMaciejさんからいただきました!なんという素早さ。バグをメールして1日経たないうちに解決しました。thanks Maciej!
まだ使い始めたところで統合することの効果がいかほどのものかもまだよくわからないのも事実ではありますが、deliciousにはないGmailライクなスターラベルがあったり、シンプルな見た目や軽快なスピードというのも魅力です。deliciousからの移行も簡単にできますし、併存していくことも可能なのでしばらく使っていこうと思います。
そうそう。Pinboardの独特の新規登録についても触れておかなければなりません。なんとPinboardは新規登録が有料なのです。今だと6ドルですが、これはユーザーが増えていけばいくほど増えていきます。これはうまいですよね。迷っているうちに値段が上がっていくのですから、そういう人の背中を押すわけです。Paypalで簡単に支払いできます。
生きているサービス
Yahoo!がdeliciousを買収してずいぶん経ちます。しかし、その成果があったかどうかとなると疑わしく、おそらくYahoo!のなかでも今後deliciousをどうしていくかというのは議論があるのでしょう。もしくは、もはやソーシャルブックマークは時代遅れだという空気なのかもしれません。いずれにせよ、deliciousが今後新規にユーザーを獲得していくということはあまり期待できません。どちらかと言えば既存のユーザーのためにサービスを継続するという方向性でしょう。よって、新しく機能が追加されたりサービスが改善されたりということはあまり期待できないのです。
Pinboardはスタートアップですらなく、個人プロジェクトです。なので、その機能追加がビジネス的に効果があるのかどうかというような議論は必要なく、ユーザーが求めればできる範囲で良くしていくという姿勢がとれるのでしょう。Yahoo!のような大企業のなかでひとつの機能追加を行うのにどれだけの労力が求められるかということを想像すれば個人プロジェクトの身軽さは圧倒的です。
サービスは生物です。なのでそれが「生きているかどうか」というのは安定して使えるかどうかと同じく非常に重要だと思うのです。確かに言えるのはPinboardはdeliciousに比べて生きているということです。そして私はそういうサービスの方が好きなのです!
意志の力を超えたところにある何か ー 『思考の整理学』から学ぶ心構え
On page 40:
なにごともむやみと急いではいけない。人間には意志の力だけではどうにもならないことがある。それは時間が自然のうちに、意識を超えたところで、おちつくところへおちつかせてくれるのである。努力すれば、どんなことでも成就するように考えるのは思い上がりである。努力しても、できないことがある。それには、時間をかけるしか手がない。
努力を盲信するのではなく、意思の力を超えたところにある何かを信じるということ。そして、それには時の試練が求められるということ。
結果を追い求めるのではなく、やるべきことをやって「結果が向こうからやってくる」というスタンスこそが必要ではないか。
「思考の整理学」を読んで得たのはそのような心構えです。
目的を持って、そのために必要なことだけをやるということではなく、目的の周辺にあることもまた大事だと言うことでしょうか。あまりにも目的だけを追いかけていくと見逃すこともまた多くなる気がします。視界を広げて、気づきを増やす。そのどれもが決して無駄ではないはずです。
On page 38:
“見つめるナベは煮えない”
リラックスする。急がない。答は風の中。そういうスタンスでいきたいと思います。「思考の整理学」おすすめです。
小さな行動が変化を生む − 改めて基本を知るための一冊
小さなことでも約束と実行を必ず守り、「信頼残高」を増やすことで「大きな仕事」を任されるようになる。やがて、それが「大きな自由」を自分にもたらしてくれる。本書のメッセージは明快です。
「努力は必ず実を結ぶ」というのは世の中で多く言われる言葉です。そのことが信じられなければ誰も努力しないからでしょう。やっても無駄だと思えば、日々享楽的になり、努力をすることを厭います。
現状、やはりそのような諦め思考の人が多いのはどこかでこの「努力は必ず実を結ぶ」ということが信じられないからかもしれません。いくらそのように言われてもそれが信じられないわけです。
だから不自由に甘んじてでも努力しようとはしない。けども、最低限努力しない限りは何らかの「実を結ぶ」ことはないわけで、努力と言わずとも「行動」を起こさない限り「結果」は生じないわけです。
問うべきは努力の方向性(覚悟)ということだと思います。何に向けて努力するのか、ということです。きちんと評価され、そのことでさらに大きな仕事が得られるような方向の仕事かどうかということ。会社との方向性の違いを感じたなら、そこはじっくりと掘り下げていく必要があるでしょう。もし、そこが一致していなければ両者にとって不幸なことになります。
会社の方向性はなにも絶対的なものでもないですし、個人の方向性もまた変わるものです。そこは常に確認しながら、自分の努力が実を結ぶ方向へと自分自身を軌道修正していくことは大事ではないでしょうか。
むやみに方向性を変えるのはよくないですが。
もうひとつは「努力は必ず実を結ぶ」と言うことを当然のこととして受け止めることではないかと思います。つまり、ここに疑問を持たないということです。「努力は必ず実を結ぶのだ」と言い切ってしまう。どんな結果であれ、それは行動があったからこそ。「努力は必ず実を結ぶ」というのが大げさならば「行動は結果を生む」と言っていいかもしれません。何かをするから、変化が生じるわけで、その変化こそが結果なのです。何もしなければ何も変化が起きないのは当たり前です。それが努力か、どうかは別にして、とりあえず行動を起こすこと。変化を起こすための行動ということを意識することかと思うのです。
On page 94:
結果を求めることも大事だけど、「原因作り=行動」に意識を集中することのほうが、結果を出すには大切です。
例えば毎日文章を書くというのは努力というよりも行動です。行動に意識を集中して自分への約束を実行する。それが自分への信頼となり、自信につながるわけです。そして積み重ねることで自由に文章を書けるようになるわけです。それは毎日の小さな行動の結果なわけです。
一番良くないのが、悩むばかりで行動しないということでしょう。
On page 200:
どんな悩みも、突き詰めれば「やるか、やらないか」の問題ということに なります。それを、悩みに囚われるあまり、今やるべきことに手をつけな ければ、もっと問題が複雑化したり、時間がただいたずらに過ぎ去ってし ばらくして後悔するなど、リスクはどんどん大きくなっていってしまいま す。やるか、やらないか。この問題の本質に向き合うことこそ、悩みを乗り越 える秘訣なのです。
私自身、悩みがちな性格なので、この言葉は非常に響きました。やるか、やらないか。心からそうしたいと思っているのならやるしかないのです。
その他にも多くの示唆に満ちています。言われていることはもっともそうなことばかりと言えばそれまでですが、こういった当たり前だと思っていることを改めて認識しなおすというのも新年のはじめにはいいのではないでしょうか。
第1章 まず、仕事へのモチベーションを高める
01 なぜ働くのか。それは自由のためである
02 成長とは信頼残高が増えることである
03 成長と時間は比例しない
04 信頼残高は「約束」と「実行」によって増える
05 「自分探し」より「自分創り」が大切
06 仕事の報酬は「仕事」である
07 「面白い仕事」と「つまらない仕事」があるわけではない
08 最初の配属はポーカーのカードである
09 今の自分は過去の選択の総決算である
10 人生の選択は、「正解」より「覚悟」が大事である
第2章 発想を変えて、自分の市場価値を高める
11 1番を目指せ!2番では人の記憶に残らない
12 自分の値段は希少性で決まる
13 時間は「長さ」ではなく「濃さ」で決まる
14 結果を得たければ原因の種を蒔け
15 圧倒的な量が質に転化する
16 4年目の天狗
17 努力は運を支配する
18 「脳のシワ」より「心のシワ」を増やせ
19 三角形の二辺は一辺より短い
20 「インプット」より「アウトプット」に焦点を当てよ
第3章 会社とうまく付き合うことに手を抜かない
21 会社の支配者は「経済原則」である
22 白と黒を混ぜると「真っ黒」になる
23 問題は「人」ではなく「間」に起こる
24 社員は投資家である
25 人事は会社のメッセージである
26 伝説や武勇伝は会社の価値観を表す
27 ロールモデルは不要である
28 上司や同僚は自分を映す鏡である
29 公平な人事評価はない
30 上司は、遣われるものではなく遣うものである
第4章 必ず来るピンチは、こうして乗り越える
31 崖っぷちに立たされたときこそ成長の好機である
32 失敗はない。すべて成功への布石である
33 変化を恐れると、ピンチに見舞われる
34 挫折感や不幸感は、自分の心が作り出している
35 「ちょうどよかった」の呪文でどんなピンチも乗り越えよ
36 悩みはすべて「やるか、やらないか」だけである
37 「鳥の目」「虫の目」「魚の目」を持つ
38 「天動説」ではなく「地動説」で周囲と向き合え
39 職場は臨界点を超えれば劇的に変わる
40 夢は逃げない、逃げるのは自分である







